あんこと椿と、時々くさや…!? 突撃!となりのジオパーク~伊豆大島編④~

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椿まつりのポスターには、必ず可愛い笑顔のお嬢さんが写っていますね。あんこ娘と呼んだりしていましたが、実はこれ、あんこ=娘、お嬢さん、あねこの意味だそうで、言葉が重複しちゃっているんだとか。
そんなトリビアから始まりました、突撃シリーズ伊豆大島編、よっつめの記事です。

初日のご案内が終わった夜、私と同行者は、西谷さんオススメのごはん屋さんに夕ごはんを食べに行きました。伊豆大島復興助成金のお陰でかなりお手ごろに来ることができたので、少しばかりですが地元還元の意もこめてます。

地元の方ばかり集まるフランクなお店ということで、いいお話も聞けるかなと思って入ったのですが、これが大当たりでした。個人のお名前や写真など、お断りせずに載せることがはばかられますので、(そして写真も撮るのを控えていました)、お写真少なめで失礼します。

私たちが入ったお店の名物は、明日葉料理と新鮮なお魚。大島でよく栽培されているキヌサヤのお料理も、おすすめメニューに挙がっていました。前もって少し料理を頼み、ビールと日本酒でカンパイしたところで、私たちの後ろから、なんだか気になるお話が聞こえてきました。
「黒曜石が神津島から…」「縄文時代に大島に…」「博物館の展示が……」
思わず身を乗り出して、「今、黒曜石のお話されてましたか!?」と乗り出していくガイド山崎。少々驚かれてしまいましたが、そこでお話されていたのが、大島町役場の職員の方と、伊豆大島火山博物館のスタッフの方ということで、それから貴重なお話をたくさん聞くことができました。
更に私たちの隣のテーブルには、元ミスあんこと現役ミスあんこの可愛らしいお嬢さんたち、そして、お美しいお母様がた。こちらは同行者が、色々とお話していました。
それぞれ、びっくりするようなトピックがありましたので、ちょっとだーけご紹介。

■明日葉は、地元では「あしたぼ」と呼ばれている件
「確かに明日には新しい葉が出てるけど、だからといってそれがすぐ食べられるわけじゃないからね。明日には、ボーボーに生えてるから、あしたぼ。それが正解」
だそうです。更にちょっと下ネタ的な別名もあることを、別ルートで知りましたが、ここではそのお話は控えておきたいと思います……

■地元の小学生は、くさや工場を見学に行き、自らくさやを作ってくる件
「ビニールのエプロンかぶって、腕までくさや液にまみれて作ってきました♪」と、元ミスあんこ・談。店内に漂うくさやのにおいを、「イイニオイ?」とも。
慣れていないとノーサンキュっ!なにおいですが、地元にとってはソウルフード。水が少ない土地柄の大島で、魚を長期保存するための知恵がほどこされた、それがくさやなのです。

■学校の授業で、コーガ石の彫刻を作る件
「ゴーグルつけて、彫刻刀で彫れちゃうんで、あと糸ノコとかで、ガーって削って」再度、元ミスあんこ談。コーガ石は、同じ伊豆列島の神津島や式根島で産出する石の名前です。加工しやすく、彫刻を作るのに向いている他、オリーブグリーンの美しいガラスの原料となっています。日本ではここだけでしか取れないコーガ石、自ら彫刻できるなんて、贅沢…!

■地元のお祭りでは、男の子が女装して巫女舞をやる件
伊豆大島の神様は、女の神様だそうです。きれいな女の子が巫女舞をすると女神さまが嫉妬するから、ということで、ここでは小学校3~4年生の男の子が、巫女の装束を着て舞を奉納します。たいへんお金がかかるそうで、現在は4年に1度の開催になっているとか。
こちら、お祭りに巡り合わせて生で見ることはなかなか難しそうですが、火山博物館の映画の中に映像がありますので、ぜひごらんください。

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■椿の実を拾って売って、お小遣い稼ぎをしていた件
大島といえば椿、というくらい、島のあちらこちらにみられる椿。潮風に強く、常緑なので風をよけてくれることから、防風林として植えられたんだそうです。また、現在でも椿油は島の大切な産業のひとつ。当時は、椿油の工場へ実を持っていくと、いいお小遣いになった、と元ミスあんこのお母様のお話でした。小学校のお楽しみ会の資金を、椿の実を売って集めたこともあったそうです。

■大島桜のさくらんぼでジャムを作った件
元ミスあんこ、小学校の調理実習で、さくらんぼジャムをつくっていたと楽しそうにお話してくれました。大島桜のさくらんぼ、甘くておいしいと聞いて、それは食べにこなきゃなぁと思いました。それにしても、椿も桜も生活の中に活かしきっていて、ジオですね。
いろんなお話を聞いて思ったのは、みんな、大島の自然を貪欲に活用しているなぁ、ということ。「食べられるものがあったら、摘んどけ!」が島のDNAと胸を張って言い切るあたりに、島の暮らしの厳しさと恵みの幅広さを感じます。

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明日葉のお茶にてんぷら、朝ごはんに頼んだおかゆにも明日葉のおひたしがついていました。島の人が生命力の強い明日葉にどれだけ助けられてきたかがよくわかります。
みなさん、楽しく貴重なお話を、ありがとうございました。
番外編
■バスの運転手さんのナレーションがひどかった件
初日、車をホテルの駐車場に置き、三原山登山道入り口までバスで移動したのですが、運転手さんが脇の牧場に放牧されている馬について説明したとき…
「こちら、みなさまの右手に見えます馬は、与那国馬といいます。南の島から連れてきて、現在牧場主さんがこつこつと増やし、30頭ほどになりました。メスどうしは喧嘩をしないので一緒に飼えますが、オスは喧嘩してしまうので1頭ずつ別々に飼育されています。
オスに生まれてしまったばっかりに、かわいそうですね!

そうね!思わず笑っちゃったけど!たしかにかわいそうだけどね!運転手さんひどいわ!

「馬の判断基準が食べられるか食べられないかのあなたよりはいいと思います」(同行者・談)

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