7月31日、晴れ。気温は35℃に迫る酷暑。
阿蘇には珍しい、うだるような暑さの中、ひときわ暑い、いや熱い高森駅。そうです、そうなんです。この日、南阿蘇鉄道は、一部区間ではありますが、108日ぶりに運行を再開するのです!
待望の南阿蘇鉄道運行再開に先んじて、ミニSLがお客様を乗せて出発進行!
この日は駅前広場で、『南阿蘇鉄道復活祭』と題して、地域のお店などが屋台を出していたり、ステージで催し物を行っていたりしました。
今は南阿蘇からも、阿蘇谷からも電車の乗り入れがない立野駅。この駅には、名物のおまんじゅうがあります。その名もニコニコまんじゅう。あのおまんじゅうやさん、どうなっているかなーと思っていたら、この日、屋台に軒を連ねていました。
特に被害が大きかった地区ですので、ご無事でいらっしゃって何よりでした。そして、あの名物まんじゅうが食べられるなんて、またとない僥倖!
即座にゲットいたしました。
(お昼過ぎに見たところ、早々に売り切れたようで、すでに店じまいの後でした。さすがです。)
昔懐かしい素朴な味です。しっかりと甘さも主張してきますが、不思議といくつも食べてしまえるんですよね。またスイッチバックを楽しみながら食べたいものです。肝心の中身は、見てのお楽しみです♥
一番列車は9時半に出発し、中松駅で折り返して帰ってきました。
私と同行者が狙うのは、トロッコ列車。
チケットは一枚ずつ、駅員さんの手書きです。久々に押し寄せるお客様に、大忙しの窓口。担当の方、お疲れさまでございました。
たくさんの方に見送られながら、出発!
駅を出てからも、沿線の方にずっと手を振ってもらいました。踏切待ちの車の中からも、おうちの軒先からも……
地元の方が、そしてみんなが、いかにこの日を待ち望んでいたか。
窓がないトロッコ列車は、走ると窓から風がびゅんびゅん入ってきて、暑い日なのにさわやかで気持ちがよかったです。お山はところどころ崩れていますが、それでも美しい緑色。田んぼでは、すくすく育った稲が、風に吹かれて揺れていました。この気持ちよさは、現地にこないと味わえないと思います。
車内では、南阿蘇鉄道のTさんが、車窓の景色などについてお話をしてくれました。行きと帰りで内容を変えないといけないので大変とおっしゃって笑っていたのが印象的でした。
Tさんの自慢は、阿蘇ジオパークが世界認定をもらうための2年前の現地審査の際に、審査員の先生をご案内したことだそうです。世界農業遺産と世界ジオパーク、二つの世界の冠を持っている地域であることを、心の底から誇りに思っていることが伝わってきました。
列車が動き出したことで、地元の南阿蘇の方たちも元気を取り戻してきたようで、この日は高森駅だけでなく、南阿蘇村の「あそ望の里くぎの」でもバイクの集まりや南阿蘇マルシェなどが開催されていました。とってもにぎやかで活気があり、見ているこっちも元気が出てきました。
こちらには、今は立ち入ることができない地獄温泉清風荘さんより、泥湯パックが出張中でした。
こちらのほうは、泥パックを体験中の方が、泥にまみれた手を乾かしている間に、次のお客様を呼び込むという連係プレーが発揮され、次から次に女性が押し掛ける大人気コーナーになっていました(笑)。
南阿蘇鉄道の再開は、今はまだ一部区間ですが、きっとまた、熊本市内と、阿蘇谷とも結ばれて、全線開通を果たす日が来る!そう確信することができた、そんな一日でした。
阿蘇はまさに今が旬です。今しか見られない阿蘇を、ぜひ楽しみに来てください。
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