長野県の奇祭、御柱祭。諏訪神社で神様を祀る一族と、阿蘇の開拓神健磐龍命(たけいわたつのみこと)に関連があると聞いたときから、行ってみたいと思っていたら、今年がちょうどオンバシライヤーということで、知人に連れて行っていただくことができました。
お社の周囲に柱を立てる風習は、日本中を見てもここだけ。主要四社の御柱は、メドデコという運ぶための補助柱がうちこまれ、大勢の人の力で引っ張られながら山から落とされます。(これが4月の山出しというお祭り)御柱を山から落とすときにも、人が乗ったままというデンジャラスなお祭りですが、ここで勇ましさを見せて男ぶりを上げるのが、諏訪の男性の生き様なのだそうです。
お分かりいただけるでしょうか…今からこの坂を下るというのに、鈴なりの人が載っているのです……そして載ったまま坂を滑り下りていきます……もう、ハラハラ、ドキドキ!
無事に柱が滑り下りると、拍手と歓声がいっそう高まります。
大迫力で、会場全体が「サァ!サァ!」の掛け声で一体となる感じ、とっても楽しかったです。
現地のケーブルTVでは、お祭りの前から去年の御柱祭の様子を流し、中継はもちろん、お祭りのあとも一カ月は今年の御柱祭の様子を流し続けるのだとか。柱に乗る人だけでなく、地域の人になくてはならないお祭りなんだなと痛感する次第。
阿蘇は、どんなに火振り神事・御田祭りが盛り上がろうと、せいぜい阿蘇のネット放送局のトピックになるか夕方から夜の地域ニュースに流れるくらいで、中継や、ましてその後一カ月も祭りの様子を放送するなんてことはありませんから…。あ、でも阿蘇のお祭りは毎年やってましたっけ。御柱祭が(数えで)7年ごとのお祭り、というのも、この盛り上がりに関係している気もします。
山から出されてきた御柱を、境内に運び、起こして打ち込むのが5月の里曳きというお祭りで、14日から16日にかけて、下社のぶんが行われます。先に行われた上社の里曳きでは、残念なことにお亡くなりになったかたもいらっしゃいました。今日から行われる下社の里曳きでは、皆様ご無事で怪我なくいらっしゃいますように。
いつもなら、ここでおでかけ情報のおすすめなどするのですが、近年、御柱祭への観光客が個人の敷地に入りこんだりするケースなどが見受けられるようになり、観覧席を設けて規制をするようになっています。
現地での行動を計画し、観覧席の確保などをしたうえでおでかけしたほうがよさそうなので、あえて「諏訪にGO!ですよ☆」と言うことは控えます。
ただ、諏訪湖エリアはいつ訪れても楽しいところなので、梅雨の前のおでかけ先にはとってもいいと思います!ガイド山崎のおすすめは、やっぱり温泉。たくさんの素晴らしい温泉に恵まれたところであることは、以前の記事でもご紹介しています(手水が温泉とか)が……
手軽に温泉を楽しめる足湯は、マスト!上諏訪駅は、ホームの中に足湯があり、旅の疲れを癒すことができます。ぬめり感のある美肌の湯で、あったかさもさることながら、肌がしっとりするのが嬉しいですね。足だけだけど。(あと、せいぜい指先くらい)
この一年間の間に、さまざまな地方へ行き、いろんなものを見てきましたが、どんなところにも土地特有の大地との付き合い方、海との付き合い方がありました。地形・地質と、それを活かす人々の文化を系統立てて見せるジオパーク活動。ジオパークとして囲われていないところでも、ジオを感じることはできます。
諏訪は、ジオパークではないけど、私にとってはジオポイント。強く大地のエネルギーを感じる場所になってきています。
ではでは、下社の里曳き、楽しみに、行ってきます!