口永良部島 噴火警戒レベル5継続も範囲縮小

警戒範囲が見直され、居住地域のほとんどが警戒区域から外れることになりました。

口永良部島 噴火警戒レベル5継続も範囲縮小  NHK NEWSWEB

専門家などで作る火山噴火予知連絡会は「同じ規模の噴火の可能性は低くなっている」などとする検討結果をまとめました。これを受けて、気象庁は、噴火警戒レベル5の噴火警報を継続したうえで、警戒が必要な範囲を縮小し、火口からおよそ2キロから2.5キロの範囲としました。

では、ここで口永良部島の大きさをみてみましょう。

  • 周囲:49.67km
  • 長径:12km
  • 最大幅:5km

(Wikipediaより引用)

面積は38.04km²、これは埼玉県の朝霞市より少しだけ小さいくらいです。

この中に、活発に活動している火山があると考えると、噴火警戒レベルの設定はかなり難しいものになります。5月の噴火では火砕流の一部が2キロあまり離れた海まで届きました。火山からすぐ海、といっても過言ではない環境で、ここからここまでは安全、と細かい線引きをすることに意味がなく、噴火したら即避難、という設定にするしかありません。

口永良部島の噴火警戒レベルの設定は、地理的な環境が大きく影響しています。

しかし、21日に気象庁で開かれた火山噴火予知連絡会では、

口永良部島では6月の噴火以降、噴火は発生しておらず、8月上旬以降は火山性地震も少なくなっているということです。また、二酸化硫黄の放出量も、先月は1日当たりおおむね100トンから200トンと、次第に減少してきている

というように活動状況が報告され、5月と同程度の噴火をする可能性が低くなっているとされました。

それを踏まえて、噴火警戒レベルは5で維持のまま、警戒範囲を見直すということにつながっていきました。

全ての居住地域が警戒範囲から外れるわけではないですが、

警戒範囲に当たる前田地区と向江浜地区では火砕流などに厳重に警戒し、避難などの対応を呼びかけています。

つまり、「用心しながら暮らしましょう」ということですね。

もし今の状況で帰島が叶えば、噴火警戒レベルが最大の火山の傍で、人々が暮らすという、すごいことになります。

噴火から5カ月が経ちました。インフラの整備や傷んだ住居の復旧、避難場所の備蓄や設備の充実など、戻るまでにはまだまだやらなければならないことがたくさんありますが、帰島へつながる具体的な警戒範囲の見直しは、住民の方々にとってたいへん嬉しいことでしょう。

口永良部島の住民の皆様、帰島の日まで、お健やかに、くじけずにお過ごしください!

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