JGNジオガイドフォーラム

9月15~20日の日程で行われましたAPGNシンポジウム。JGNジオガイドフォーラムも同時開催で行われていましたが、先日私もそちらに参加してきました。

オープニングの一文目からとっつきにくいなぁと、書いてて思います(笑)。

ジオパーク、というと、なんだかむずかしそうだし、ジオガイドというと更にわけがわかんない。今回の記事は、そんなジオガイドの生態に迫り、

「なんだ、ジオガイドも人間じゃん!」

と思って貰おうと思って書いています。(いえ、みんな人間なのは当たり前なんですけど)

このジオガイドフォーラム、実は今回が初めての開催でした。目的は、他のジオパークのガイドと交流を深めることと、ジオパークを盛り上げる為にガイドがどんな活動をしたらいいのかを一緒に考えることです。

内容を追っかけて書くのは、多分面白くないので、今回は出会って面白かったガイドと、面白かった会話などをご紹介します。

日本の各地からたくさんのガイドが集まっていましたが、その中でピカイチに面白かったのが、南紀熊野ジオパークと四国西予ジオパークのお姉さま方でした。

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エネルギッシュで明るい方がいっぱいで、とても勢いがありました。交流会では、手持ち材を広げて、突然始まるバーチャルジオツアーを始め、みなさんにくまなく自分のジオパークをアピールしようと、熱心にお話してくれました。

この熱意で来る人来る人おもてなししてるんだろうなぁ……すっごいなぁ……(正直な感想)

フェルトで作った立体的な模型は、お子様が触っても楽しい優しいてざわり。地形と人々の生活が、触れて感じられる、素敵な手持ち材です。

写真は使いやすい手持ち材のひとつですが、大きければ大きいほどインパクトもあるし、取り扱いも難しくなります。軽々と使いこなしているお姉さま方は半端じゃなかった。

自分の中に、なんとなくエネルギーが足りないなぁ、元気づけてほしいなぁ、と思ったら、この二つのジオパーク、そしてそこのジオガイドのお姉様に会いに、ぜひ出掛けてほしいと思った次第であります!

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バーチャルジオツアーでは、9組が熱い戦いを繰り広げましたが、1位に輝いたのはアポイ岳ジオパークでした。アポイ岳ジオパークは、この直後に世界ジオパーク認定も決まりました。今一番旬のジオパークです。

ガイドの水野さん、アポイ岳やその周辺の地名に残るアイヌ語、伝説を交えながら、ゆったりとお話されていました。世界観を押し付けるのではなく、引き込む。見事なガイド術でございます。

さて、日本のジオパーク、ざーっと分けると、山をテーマにしたところと、海にみられる地形をテーマにしたところの二種類になります。

山パークのひとは海をみるとテンションが上がるし、海パークの人にとっては火山のそばで生きる勇気が眩しいようで、お互いが自分の中にない環境にすごく憧れや尊敬を抱いているんだなぁという、そういうお話もありました。

また、ご存じの通り、阿蘇中岳が噴火した次の日のことでしたので、皆様に

「阿蘇は大丈夫ですか?」

と聞かれました。

実はこの噴火、熊本からやってくる予定の、一緒に発表をしてくれるガイド仲間が、飛行機に乗る直前のタイミングでのことでした。応援ありがとう中岳!でも飛行機!飛べない!(泣)

急遽新幹線で大阪に向かうことなり、無事に合流できましたが、正直まさかのタイミングでした。そして噴火の一報から、リアルタイムで情報が寄せられて、現地の状況を把握していたので、尋ねられたときにも自信を持ってお話することができました。

ふもとの人たちは周期的に噴火する山だということで噴火には慣れていますし、人的被害は出ていません、観光地もいつもどおりに楽しめます、というお話を、ずっとしていました。

この噴火は、私が生まれた年の噴火と同じくらいという話でしたが、私はモノゴコロついた頃から、祖母に

「お山は、お前の人生の節目で必ず噴火するよ」

と言われて育ってきました。中岳はだいたい10~12年周期で噴火する山です。確かに、10歳から12歳くらいの頃、火山灰が降ってきてめんどうくさい夏を過ごしてました。ただ、24歳~25歳くらいの頃は大きな噴火がなく、やってもあまりスキっとしない感じの噴火でした。私自身が年女で結婚もした今年、先日の噴火は、久しぶりに気持ちよく噴火してくれたわけです。

と、ここまで話すと自動的に年がバレるという計算で(笑)、そのオチまで含めて、噴火の話は盛り上がりました。

そして同じ噴火する山を抱えたジオパークの方からは、別の意味で「大変ですね」と労っていただきました……

京丹後市のジオサイトをめぐるジオツアーでは、ジオサイトごとにたくさんのガイドに入れ替わり立ち替わりご案内していただきました。私たちのグループを担当してくださったメインのガイドさんは、帰りのバスの中、ここで自分がどういう人生を歩んできたか、という話をしてくれました。

ガイドの個人的な話をすべきかどうか、という是非は一度おいておきます。

大人になってからの知り合いで、生まれてからの人生を語り合えるような人、あるいは、場面って、どれくらいあるでしょうか。軽々しく触れるにはちょっとおっかない、とても大事な話ではないでしょうか。

しかし、その個人の物語の中に、土地で生まれて生きる人だからこその個性がみられたり、風習が織り込まれていたりするところが、とてもジオらしくて素敵じゃないかと、私は思いました。

ジオパークには、まだまだ面白いガイドがたくさんいます。まだ私が出会ってないガイドももちろんいます。ですが、間違いなく、人間らしさを剥き出しに生きてる人ばっかりです。

自分の人生の中で出会ったことがない人に会ってみたいと思ったら、ジオパークへ。シルバーウィークは終わりましたが、10月の連休も控えてます。今から行きたいジオパークを、チェックチェックです!

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